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Cao工房の楽器のように、ほぼ完璧に調整が整った状態で入荷する楽器は、手間いらずですが、中国製の楽器に限らず、
低価格の楽器たちは、何かとお世話が必要です(~_~;)。KMJでは、『届いたらケースを開けて、そのまますぐに、
安心して弾ける』ところまで、楽器を調整してから、お客さまへお届けすることをモットーとしております。
KMJの楽器たちは、こんなチェックプロセスを通過して、お客さまのもとへと向かいます(^_^)v。
楽器本体
  • 各4弦の間隔は、均等か。
  • 駒は、正しい位置にあるか。
  • 駒足が、きちんと楽器に対してフィットしているか。
  • 駒にも、4弦が均等に配分されているか。
  • 駒の高さと削りの角度は適切か。
  • 糸巻き(ぺグ)が、スムーズに動くか。
  • アジャスターは、正常か。
  • 楽器全体を入念にチェックし、にかわの剥がれやヒビ、キズの有無を調べます。
  • 上、下、サイドから、直線に楽器を見て、楽器自体の歪みがないかを調べます。
  • 目に見えないにかわの剥がれを見つけるため、継部分を軽くノックしながら、反応音でさらに確認します。
  • 指板の歪みやソリ、凹凸などの有無も確認。
  • 手にあたるネックに、接着剤やニスなどの不快な部分がないか、全体に触ってみます。
  • 上記が済んだら、いよいよサウンドチェック。サイズに合った弓で、駒の近くから、指板の近辺までまずは
    開放弦で鳴らしてみます。フラジオレットの鳴りも確認。
  • 次は音階。Gオープンから、各弦でハイポジションまで、登ってみて出にくい音域や音、裏返り、
    ウルフがないか確認。スタカートでの反応性も試してみます。
  • その後、分数楽器の場合は、そのサイズの子供達が弾きそうなレベルの曲を、弾いてみてどんな反応を
    するかチェック。
  • フルサイズの場合も、初級楽器なら初級の曲を弾いてみます。
    上級楽器に関しては、コンチェルトなどの早い楽章の各音域のパッセージ、遅い楽章のパッセージ、
    古典・ロマン派・・と違った時代の曲での比較もして、いろいろ弾いて反応をみます。
  • 弓を張ってみて、ボタン部分(ネジ)がきちんと固すぎず、ゆるすぎず、適切に作動するか。
  • 張った状態で、親指を置く部分が、広すぎず、狭すぎない位置にフロッグがくるか。
  • 革部分の厚み、親指の置き具合は快適か。
  • トップと、ボトムから直線にみて、歪みやソリがないか。
  • 毛は均等に張られているか。
  • チップのカケや汚れ、貝や弓本体のキズの有無。
  • 本体部分に、木の節目があるかどうか。(将来的な歪みになりうる)
  • 本体部分に熱処理が加えられているかどうか。
  • 腰の強さ。
  • 毛の汚れの有無。
  • 松やにのなじみ具合。
  • 上記が済んだら、試奏。始めにたっぷり馴染ませた松やにを、多少おとしてから、各弦を、
    全弓・中弓・先弓とアプローチしてみます。バランスがどの辺にあるか、スピカートの掴み具合も、
    遅い→速いまで、じょじょに試してみます。
  • ピアニッシモから、フォルッティッシモまで、各ボリュームの反応をみます。
  • オケもの、室内楽もので、特殊な弓技術を要するパッセージを、いろいろ弾いてみて反応をみます。
こんな過程を経て、KMJの楽器たちは出品され、インターネット上で皆様と出会います。
気に入って下さった方へ、いよいよお届けする日がくると、再度ぴかぴかに磨きます。
最終チェックを済ませ、最終試奏。調弦までして、梱包にかかります。

小さい頃から、自分の一部分として共に育ってきたせいか、私にとって、楽器は『モノ』とか『商品』とは思えません。
どんな安い楽器も、訳ありの物も、いつも我が子を、初めて旅に出すような気持ちです。
「お弁当はもった?リュックにちゃんとXXが入ってる?酔い止めの薬は持ったのね?」とお母さんが
気にしてくれるように、私も心の中で、「可愛がってもらうのよ、良い子にしてね、 元気でね、いってらっしゃい」と、
願いを込めてケースを閉じて送り出すのです。 楽器が旅立った後も、ずっとあの子は元気にしているだろうか、
可愛がってもらえてるだろうか、良い音を出している だろうか・・と、なつかしく思っています。それだけに、
持ち主さんから「とっても仲良くしてますよ!」と お知らせがくると、喜びもひとしおです♪